一郎の取った皿は何個のアメがのっていた皿か?

※記法については『算数の問題文の記法のまとめ【随時更新】 - 算数の問題文の記法を考える』を読んでください。


【1999年度ジュニア算数オリンピックトライアル問題11問目】
 8つの皿にそれぞれ、9、17、24、28、30、31、33、44個のアメがのっています。まず一郎が1つの皿をアメごと取りました。そのあと、二郎、三郎、四郎の3人が同じようにいくつかずつ皿をとり、皿は全部なくなりました。調べてみると二郎と三郎のアメの数は同じで、四郎の2倍の数でした。
 最初に一郎の取った皿は何個のアメがのっていた皿ですか。


【記法化】

dishes := [9, 17, 24, 28, 30, 31, 33, 44];
ichiro := [];
jiro := [];
saburo := [];
shiro := [];

実行;

ichiro := 被りなしで1つ移動 := dishes;

実行;

jiro := 被りなしでいくつか移動 := dishes;

実行;

saburo := 被りなしでいくつか移動 := dishes;

実行;

shiro := 被りなしで全て移動 := dishes;

実行;

sum(jiro) == sum(saburo) == sum(shiro) * 2;
print(ichiro.1個);


【工夫】

dishes := [9, 17, 24, 28, 30, 31, 33, 44];
ichiro := [];
jiro := [];
saburo := [];
shiro := [];

実行;

ichiro := 被りなしで1つ移動 := dishes;

実行;

Aは自然数;
sum(dishes) == 5 * A;
shiro := 被りなしでいくつか移動 := dishes;

実行;

sum(shiro) == A;
jiro := 被りなしでいくつか移動 := dishes;

実行;

sum(jiro) == A * 2;
print(ichiro.1個);

一郎に1つ移動させた後に5の倍数になることに着目する。更にその5の倍数の5分の1を四郎に移動させれなければいけない。そして更にその5の倍数の5分の2を二郎に移動させれなければいけない。
元々の皿の合計が216なので、1つ移動させて5の倍数になるのは31だと人間なら分かる。表記からして1の位が1か6の数字に限定されると分かるからだ。しかしその表記によるラッキーを機械に求めて良いのかは分からない。216-31=185の5分の1は37。よって四郎は28と9、二郎は例えば44と30で、答えが成立すると分かる。
移動させるごとに検証が入り込むことで、計算量はぐっと減るので、この工夫は工夫として成立している。